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潮風対談 海に生きる三重県

海に生きる三重県

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第十一回「海の祭典」実行委員会会長
三重県知事北川正恭
財団法人日本海事広報協会
会長永井典彦
今夏−『海の日』が祝日となった最初の夏−に三重県で第十一回『海の祭典』が開催される。同祭典は船や港の重要性、そして海の楽しさなどを市民にアピールするため、運輸省の提唱で昭和六十一年から全国の主要港湾部市で開催されている。そこで、同祭典実行委員会会長でもある、北川正恭三重県知事と全国的に海事思想の普及・広報活動を行っている財団法人日本海事広報協会の永井典彦会長に”海に生きる三重県”をテーマに語り合っていただいた。
”海と共に”をアピール
永井 三重県と海の関わりと申しますと、私は海運会社にいた関係で、四日市港がまず頭に浮かんだのですが、三重県は海岸線の長さが千百キロもあり、海への接点は他にもいろいろあるかと思います。「海の祭典」が三重県で開催されるのを機に、知事から三重県と海との関わりなどをお話しいただきたいのですが。
北川 三重県で第十一回「海の祭典」を開催するにあたって、皆さんにまず日本が海に囲まれ、昔から海が人々の生活や文化、産業などの面でいろいろな恩恵と可能性を与えてきた点を思い起こしていただきたいですね。
特に三重県は日本の中央部にあって、海上交通や物資輸送の面で重要な役割を果たしており、また全国有数の水産県でもある点を全国的にアピールしたい。もちろん県民に海に対する理解と認識を深めてもらうことも狙いです。
「海の祭典」は七月二十日日から八月四日まで、県内の四日市、津、松阪、鳥羽、尾鷲の五カ所に会場を設け、地域の特性にあった祭典をやります。県だけでなく、山町村や関係団体の皆さんと、それぞれに実行委員会を組んで、海と共に生。きる県ということをアピールして行こうと……。
「海の一句」に六万通の応募
イベントの中にはすでにスタートしているものもあります、「海の一句」大募集がそれです。実は会長、三重県は俳人の松尾芭蕉が生まれた所なんですよ。紀行文の「奥の細道」から東北のイメージが強すぎて、芭蕉は東北の人だと思っていらっしゃる人もいるかも知れませんが、芭蕉は三重県の伊賀で育ったのです。それで、「海の祭典」に絡めて、この点

 

 

 

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